生涯研修制度について
Q. これから生涯研修制度が運営されていくと、どういう変化が起きますか。
生涯研修制度の運用について
Q. 日本介護福祉士会の生涯研修制度には、介護従事者なら誰でも参加できますか。
その他の質問
Q. 研修内容と研修制度に魅力を感じて、参加したいと思う研修に申し込むとともに入会をしました。この場合、その研修は自分の研修記録になるのでしょうか。
Q. 平成15年頃に支部の現任研修を受講した記憶がありますが、自分のところにはそれを証明するものがありません。また、現任研修と初任者研修が同じものかどうかも分かりません。
Q. 研修の中には、10ポイント保持者優先という表示がありますが、どんな意味ですか。
Q. 初任者研修を修了しないと、ファーストステップ研修を受講することはできないのですか?
Q. 研修会に参加した際、生涯研修手帳を忘れてしまいましたが、修了印は押してもらえますか?
生涯研修制度について
Q. 生涯研修制度は何のためにあるのですか。
A. 生涯研修制度は、介護福祉士のキャリアアップの仕組みです。
日本の社会はますます少子高齢化が進み、介護を必要とする高齢者も急速に増えてくることが予測されています。日本の新しい状況を介護の現場から中核として支えることが、介護福祉士に期待されています。 現在の介護現場をめぐる労働環境は劣悪であり、この改善が急務となっています。このことを実現するには、主体である介護従事者側の自らの努力が社会的に認められなければかなうものではありません。
生涯研修制度は、一人ひとりの介護従事者にとっては自分のキャリアアップを実現する仕組みとなりますが、全体としては介護の質を向上させ、これからますます増えるであろう介護従事者の量を担保する仕組みとなります。
Q. 生涯研修制度は日本介護福祉士会だけが創るものですか。
A. いいえ、違います。
日本介護福祉士会は平成12年から、介護福祉士の職能団体として会独自の生涯研修制度の確立に取り組んできました。その後、全国社会福祉協議会が厚生労働省の補助を受けて、平成16年に「介護サービス従事者の研修体系のあり方に関する研究会」(委員長:堀田力氏)を設け、介護職員の能力開発とキャリア開発を支援する研修体系等のシステムのあり方について検討を始め、平成18年までに3回の提言を行いました。
日本介護福祉士会は、これらの提言と会独自の構想の整合性を図ることが必要だと考え、提言に盛り込まれていたファーストステップ研修を平成18年から試行的に実施しています。実践的に生涯研修制度の体系づくりを行いながら、制度全体の構想を練り、今回の発表となったのです。
その意味では、日本介護福祉士会の生涯研修制度は会独自のものですが、介護従事者全体の生涯研修制度の一環をなすものでもあります。
Q. 全体としては生涯研修制度は始まっていないのですね。
A. その通りです。厳密に言えば、制度作りが始まったと言えるでしょう。
現在は行政や関係団体などで研修会が開かれ、介護福祉士や介護従事者の方々が勉強しています。それらは個々の職場や本人の主体的な努力で取り組まれていますが、体系だったものとはなっておらず、研修の積み重ねを評価する社会的な仕組みもありません。 この状態は、個々人が働くモチベーション(意欲)を高めにくくし、また、日本の介護のシステムをさらに精緻なものにしていく上で弱点となっています。
そのため、平成19年8月に厚生労働省から告示された「社会福祉事業に従事する者の確保を図るための措置に関する基本的な指針」(以下「人材確保指針」)では、「キャリアパスに対応した生涯を通じた研修体系の構築」が方策の一つとして謳われ、それに取り組むべき主体として「経営者、職能団体その他の関係団体等、国、地方公共団体」が挙げられました。特に、この中に職能団体が明記されたことは、日本介護福祉士会が研修体系の構築に先頭に立って取り組む責任を課されたものといえるでしょう。
Q. これから生涯研修制度が運営されていくと、どういう変化が起きますか。
A. 研修を受ける、あるいは参加することは基本的には個人の主体的な意志です。
自分の職業能力を高め、仕事が生きがいとなり、人生を充実させる結果につながることが望まれます。しかし、その努力を職場や社会が評価し、職責や給与などに反映されなければ、意志を持ち続けることはなかなか困難です。介護の分野に多様な人材が参入してくることも望めないでしょう。
人材確保指針では、「適切な給与水準が確保されるなど、労働環境を整備する」「従事者のキャリアアップの仕組みを構築するとともに、高い専門性を有する従事者については、その社会的な評価に見合う処遇が確保され、従事者の努力が報われる仕組みを構築する」と指摘しています。
今後、国は「職員配置の在り方に関わる基準等について検討」を行います。また、経営者や関係団体には「明確な人事戦略を確立」し、「質の高い人材を確保し、質の高いサービスを提供するための組織体制を確立する」ことを要求しています。有資格者等のキャリアを考慮した施設長や生活相談員等の資格要件の見直しが行われるでしょう。そのために、「国家資格等の有資格者について、さらに高い専門性を認証する仕組みの構築を図る」ことが予定されています。
生涯研修制度を実施することは、そうした全体のシステムを動かす原動力ともなるのです。
生涯研修制度の運用について
Q. 日本介護福祉士会の生涯研修制度には、介護従事者なら誰でも参加できますか。
A. いいえ、できません。
日本介護福祉士会は、国家資格である介護福祉士の有資格者の職能団体です。今回発表された生涯研修制度は会が独自に運営するシステムで、介護福祉士であっても会員でなければ参加できません。
Q. 生涯研修制度はいつから始まるのですか。
A. 平成19年度からです。
制度の概要の発表が少し遅れましたが、運用上は平成19年4月1日以降の研修にさかのぼって対象にしています。
Q. 生涯研修制度全体について説明してください。
A. すでに述べたように、日本介護福祉士会は平成12年から制度の検討を行ってきました。そして、生涯研修制度図にあるようにさまざまな研修を行ってきました。それらの中から、「介護サービス従事者の研修体系のあり方に関する研究会」の提言とリンクさせた研修を選択して体系化しました。
体系図では、一番下にある「介護福祉士」は、有資格者になり日本介護福祉士会の会員になった時点を示しています。体系の幹となっているのは、そこからまっすぐ上にのびている研修です。初任者研修、ファーストステップ研修はすでに実施されています。また、一番上の専門介護福祉士は認知症の専門介護福祉士の試行研修に19年度から取り組んでいます。セカンドステップ研修、研究介護福祉士、管理介護福祉士は未実施で、早期に内容を確定して実現していきたいと考えています。
それぞれの研修には参加資格が定められており、資格取得後2年を境に初任者研修とファーストステップ研修が縦に並びます。研修名の下にあるのが受講資格で、その下にあるのが受講時間数です。さらにその下にはポイント数による受講資格優先条件が示してあります。この2つの研修は、会員であれば全員が受講することを目指しています。
幹となる研修体系と離れて6つの研修が示されています。これらはそれぞれに現在行われているもので、介護福祉士の資質の向上にとって特に有意のあるものとして研修制度に組み込みました。介護支援専門員等資格取得のための研修は入りません。
Q. 研修の記録管理はどうなりますか。
A. 本人が所持する生涯研修手帳への記録と、会員の記録全体を管理する2つのシステムで行います。
記録管理は日本介護福祉士会が行い、支部の研修記録は研修終了後、支部から文書が提出されて事務処理が行われます。
生涯研修手帳の記録と日本介護福祉士会が管理する記録は一致しなければなりません。会員からの記録照会にも対応できるようにシステム整備を始めています。
また将来は、この研修記録が個人の専門的能力の証明として社会的に評価されるようにしていきたいと考えています。
その他の質問
Q. 研修内容と研修制度に魅力を感じて、参加したいと思う研修に申し込むとともに入会をしました。この場合、その研修は自分の研修記録になるのでしょうか。
A. なります。
日本介護福祉士会や都道府県支部において行われる研修では、多くの場合会員の方と非会員の方で受講料に差を設けています。
研修受講の機会に本会会員へお申し込みいただいた場合、会員証、生涯研修手帳等は会費の入金が確認された後、送付されることになりますが、各種研修の申込書に「現在会員手続き中」であることを明記していただければ、記録されます。
Q. 平成15年頃に支部の現任研修を受講した記憶がありますが、自分のところにはそれを証明するものがありません。また、現任研修と初任者研修が同じものかどうかも分かりません。
A. これまでは現任研修と初任者研修は支部によって呼称が違って用いられてきた経緯があります。生涯研修制度の上ではどちらも同一レベルの研修内容であると考えて、初任者研修に名称を統一して免除の対象としています。
証明の問題ですが、日本介護福祉士会が主催した記録は日本介護福祉士会に、支部が主催した記録は支部にあります。ご自分で証明するものがなくても申請書を提出してください。その後の事務はそれぞれの機関で行い、後日連絡します。
Q. 生涯研修手帳をまだ入手していません。
A. 生涯研修手帳は平成19年3月現在、会員であって会費を納入している方へ配布しました。この事務は所属している支部が行います。平成19年4月以降の新入会員に対しては日本介護福祉士会が対応しています。
ご自分の入会時期を確かめて、それぞれの事務局にお問い合わせください。
Q. 研修の中には、10ポイント保持者優先という表示がありますが、どんな意味ですか。
A. ある研修を受講したいと思う会員が、それまでの研修のポイント合計が10ポイント以上ある場合にそのことを申し出れば、その研修受講希望者が定員より多かった場合などはポイント合計の多い人から順に受講を認めるということです。その措置の下限が10ポイントです。
また、将来的に専門介護福祉士などの研修が始まれば、50ポイント以上を獲得していないと受講できない、というように受講資格とリンクすることが想定されています。
Q. 初任者研修を修了しないと、ファーストステップ研修を受講することはできないのですか?
A. いいえ。
生涯研修制度においては、基本的には初任者研修から受講していただくことにしておりますが、
(1)国家資格取得後3年以上の実務経験がある。
(2)過去に本会または都道府県支部主催の初任者研修または現任研修を修了している。
のどちらかを満たしていれば免除申請をすることにより、初任者研修を免除することができます。 その場合、ファーストステップ研修から受講していただくことが可能です。
Q. 研修会に参加した際、生涯研修手帳を忘れてしまいましたが、修了印は押してもらえますか?
A. はい。
日本介護福祉士会事務局または各都道府県支部へ郵送いただくか、次回日本介護福祉士会または都道府県支部主催の事業にご参加いただいた際に、併せて押印いたします。

